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Hugの誕生まで

私が作っている靴は、木型を使いません。

もちろんはじめは木型から作っていました。

イッパシの職人のような靴を作ることを目指していました。

自分の足に合わせて木型を作ることからやっていました。

木型を作るときに図る寸法はいろいろあって、

それに基づいて木型を作るんだけど、どうしても当たるところがある。

自分の足に合わせたのに、痛いって最悪じゃないですか。

趾のタコがどうしても当たる。

よーくよーく足を見てみました。

骨の向きがよくない。

これじゃ、この先ずーっとあたるわ。

そしてタコはなくならない。

それを回避できる靴って緩い靴しかない。

緩い靴にしてしまうと、私の足の細さでは歩けない。

もはや悪循環。


もちろんこんな足の状況も木型にフィードバックして、痛くない靴を作れる職人さんもいると思います。

でもそこまで行きつくのはなかなか難しい。

せっかく木型を作ったのに、合わないって最悪。

これがもしお客様の靴だったら・・・


靴をオーダーするって、多くの人にとってはなかなかハードルの高いこと。

思い切ってオーダーしたのに、合わないなんてことになったら信用ガタ落ちですよね。

作るほうも、苦労して木型を作ったのに、ガッカリです。

木型を作るのには技術はもとより、時間も費用もかなり掛かります。

木型を習いに行こうかなともずいぶん悩みました。


そんな時に出会ったのが、靴の学校の先輩が作っていた、木型を使わない靴。

その先輩に会いに行き、「作っていいよー」のOKをもらい、

自分で作り方を研究し(もちろんノウハウはいただいてません。)、

何度も作り直しできたのが私なりの木型を使わない靴。

出来た靴に最初に足を入れた時、なんだかしっくりこない。

でも履いたまま30分くらいたつと、

あれ?なんかいいかも。

外に出て歩いてみると、やっぱりちょっと当たるところがある。

とくに趾のタコ。やっぱり痛い。

でもしばらく歩くと、

あれ?なんかいいかも。

数日はいたら、趾のタコのところの革が少しぷっくりしてます。

なんかいいかも。

から

これはいいかも!

に変わった瞬間、


これは行ける!!

となったのです。


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